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大学4年生で聴覚と視覚を失った☆の王女さまmiyu。 新しい大学生活のスタート


by みゆ
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皮膚科

“皮膚科にて”

今日は自宅近くの個人病院の皮膚科に行って来ました。

従来めんどくさがりで病院嫌いの私は、
顔に直径8ミリくらいの丸いクレーターのように
皮膚がへこんでしまった跡がある事を、
気にしつつも長いこと放置していました。

しかし、体の他のところにも別件の湿疹ができてしまい、
顔も一緒に診てもらうことにして、私は重たい腰をあげたのでした。

このクレーターのような跡は、もとはといえば去年の夏、
私の顔にヘルペスができてしまったためのものです。

ヘルペスウイルスが、私の顔のあっちこっちに炎症をうつし、
侵食してしまいました。そのときも、
「市販薬ではどうにも治らない」ころまで、私は病院に行きませんでした。

初めての病院で、知らない医師の診察を受けるのは、
私にとってけっこうなハードルなんです。

けれど、結局、その皮膚科で診ていただいて、
処方していただいた的確なお薬を使ったら、

「あらまあ!」というほどあっという間に
ヘルペスウイルスは退治できました。

もんもんと悩んだ日々を思いながら、
「こんなことなら早く病院に行けばよかった」と思ったものでした。

 しかし、そのときに私の顔には、
ヘルペス菌の炎症が強かったために、

左目と鼻の間あたりに、
ヘルペスの跡(クレーターのような皮膚のへこみ)が
残ってしまいました。

顔にできてしまったキズ跡は、特に女性にとって重大なものです。
でも、現在私は見えないので、鏡を使って自分のことをみることはありません。

自分のスッピンの残念さは、5年前まで見ていて知っているので、
今でも化粧をしないでは外にでられませんし、

私にとって化粧をすることは髪をとかしたり、
歯磨きをするのと同じように当たり前の身だしなみです。

でも、大きなクレーターのある自分の顔は、
見たことがありません。

皮膚のへこみを触って感じるくらいなので、
具体的なイメージをもたないのです。

跡が目立とうと目だたまいと「クレーターがある」という事実が、
ただの言葉としかとらえられなくて

自分が抱いているセルフイメージに、
あまり影響を及ぼさないことも理由の1つです。

きっと見えていたら、毎日鏡をみて、
きっと大騒ぎしていただろうと思いますが。 

そんなわけで、私はずっと皮膚科に行かなかったのですが、
いい機会で今回、私の顔のクレーターを
先生に診ていただくことができたのです。

診察してくださった女医さんは、前回初めてお目にかかったときから、
私の手のひらに字をかいてくださったり、
診断内容を紙にも書いてくださったりと、とても親切にしてくださいます。

私なんぞに今日も、
「あなたはとても大切なことをしていますね。
人前にお出になることも多くおありでしょうから、

顔のキズは早く治しましょう。
お仕事、ご講演など、がんばってくださいね」
と、手書きしてくださいました。

ここにもすばらしい人がいました。
他人の心により沿った言葉をかけられる人であるのかどうかは、
その人の本質にもかかわることではないかと、私は思います。

そして、私が障害をもったことで、
相手の本質を引き出してしまう存在になってしまったことは、
意味があるのではないかと思いました。

体のキズもクレーターも早く治りますように。

みゆ
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by mi-yu-yu | 2015-09-16 23:39 | みゆエッセイ | Comments(0)