初☆点字のお手紙
2012年 10月 16日
お友達に車イスを押してもらいながら、別の友達と手の平のおしゃべりを楽しみながら帰る、
大学から自宅までの帰り道。
最近は夕方になると、一気に寒くなってきたので、手ぶくろが欲しいなーと思います。
だけど、手ぶくろをすると、手でおしゃべりはできなくなります…!
究極の選択!!
「手の平開き手ぶくろ」、作ろうかなー。
さて、今日、人生で初めて、公的機関を通した(手渡しではない)、
点字のお手紙がポストに届いていました!
盲ろうのお姉さまからだったのですが、もう驚きの新発見の嵐でした!!
まず、お手紙なのに切手が張ってなくて、封筒が半分くらい開いていて、
中が見えるようになっています!
母に、「勝手に開けたでしょ!!」と言うと、どうやら元からこの状態のよう。
何やらこれは、「点字郵便物」というものらしく、郵便局で出すと、スタンプが押され、
無料で配達できるらしい!!
それで、やっと中を開けてみると…
点字のお手紙の束!
しかも点字用紙が、いろいろとかわいいふわふわプックリなシールで飾られています!!
さらに、この間「女子会(パンケーキ)」の写真が
紙にカラフルシールで張りつけてあるものが5枚くらいあって、
1枚1枚、台紙にその写真がどういう写真なのかの説明が、点字で書きくわえてあります!!
へー!おもしろーーい!!
写真なんて私は見れないけれど、これなら人に見せたりしてもおもしろいし記念になります!
へー写真って、こういう楽しみ方もあるんですねー!
やっぱり、見えないから写真なんて撮ったり、見たりしないだろう、
なんて勝手なイメージはできないものですね。
すごくいろいろな意味で発見が多くて、
大切なお手紙になりました!
みゆ
miyuへ
みゆに出会うちょうど一週間前・・・
私はなぜだか、目が見えない人たちが、目が見える人たちのガイド役になって、
真っ暗やみの世界を体験する、
「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」という企画をしている人に会っていて、
その方と茂木健一郎さんの対談集「まっくらな中での対話」 (講談社文庫)
を買って読んだばかりでした。
そこには、目が見えない人たちの世界の楽しみ方が、当事者たちの対話で示されていて、
目が見えない方たちの、写真やビデオの楽しみ方も書かれていました。
目が見えなくても、写真をとったり動物園でビデオを撮ったりして
楽しむ様子が描かれていて、
その撮った写真を見た人たちの反応を集めて、
見る人によって見るポイントの違う反応を集めて、
そこに映っている物を想像したり、撮ったビデオに自然に入った、
周囲の人たちの声から、ひげがあるとか角があるとか、その動物の様子を想像したり・・・
だいたい、「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」の世界では、目が見えない人たちがガイドをして
目が見える人たちが、真っ暗な世界に戸惑いながらも、いろんな感覚を目覚めさせていくのを、
サポートして導いていくんですよ~。
「真っ暗闇でのピクニック」とかもあって・・・。食べ物も持ち寄りで、どんな食べ物なら、
みんなで楽しめるか、それぞれが想像力を駆使して準備してくるの。
miyuに会う直前に、そういう楽しみ方や発想の転換にあっていたから、
miyuに会った時の戸惑いがそこまで大きくなかったのかもしれないなー。
と今になると思います。
それに、手話もできないのに手話でのコミュニケーションが必要な場所に放り込まれた直後で、
コミュニケーションが困難な人とどのようにコミュニケートしていくか、
聴覚や視覚を失うことについて考えている最中に、両方失ってしまったmiyuに会うなんて・・・
それはちょっと想像もしなかったことだけれど、
「準備できたところに師は現れる」というように?
miyuに会うことは決められていたことなのかな・・・miyuこそが、私の「師?ガイド?」なんて
思ってしまいます。
これからは、盲ろうの状態でどのように世界を楽しんでいくことができるのか、
miyuから教えてもらおうと思います。よろしくお願いします。
ゆゆ
点字郵便物は、郵便局に行かなくても、封筒に手書きで「点字郵便物」と書いて、中身が見えるようにはしっこをちょこっと切れば、普通のポストに投函してもOKだよ。
みゆの「はじめてのひと」になれて、なんだか嬉しいわー。ほほほ。